浸透探傷試験の特徴
試験対象
・試験対象材は金属,非金属材料を含め探傷剤で侵されず吸収性のないものであればすべての材料になります。


・試験体の表面に開口し内部が空洞のきずが存在しているとき,着色された油性液や蛍光液を浸透させ,その液体が発する色や蛍光を知覚する探傷方法です。

他の非破壊試験方法と比較
・きすは試験体表面に開口し内部が空洞のきずしか検出できません。
・形状が複雑な試験体の探傷ができます。
・きずの位置・形状・大きさの情報は得られるが深さ寸法の情報は得られません。
・一度にすべての方向のきずが探傷できます。
浸透探傷試験の基礎
試験体表面に開口し内部に空間があるきず部に着色した液体や蛍光染色を含んだ液体を浸透させ,液体が発する色または蛍光を知覚し浸透指示模様を肉眼で識別します。

浸透探傷試験の適用対象

浸透探傷試験の適用例
発電設備・石油・化学プラントにおける配管溶接部の浸透探傷試験をご紹介します。


浸透探傷剤

・浸透液
きずの検出能力に関係するきずへの浸透性,指示模様の可視性に影響がある色相,指示模様の判別をもつ余剰浸透液の洗浄性などの性質を有する探傷剤です。
・除去剤
余剰浸透液(きず部以外の浸透液)を除去できるように浸透液と相溶性のある探傷剤で,前処理での洗浄液としても使用されます。
・現像液(速乾式現像剤)
きず内部に浸透している浸透液を試験体表面に吸い上げ指示模様を形成する。きずが肉眼で明瞭に識別できるようになります。

浸透液指示模様の観察
浸透指示模様の観察は現像後に行います。
